【タント vs スペーシアカスタム】
土曜の朝。まだ眠たそうな娘をチャイルドシートに乗せ、後部座席にはキャンプ用品を積み込む。
助手席では妻が「もっと荷物、入らないの?」と呆れ顔。
そんな光景、あなたにも覚えがありませんか?
クルマがただの移動手段だったのは、きっと20代まで。
でも子どもができて、家族が増えて──いつの間にか、「走り」だけじゃ語れない車選びが始まった。
いま僕らが求めるのは、積めるか、走れるか、そして財布にやさしいか。
「カッコいい」よりも、「気が利く」相棒が欲しいんです。
そこで今回は、子育て世代の最強軽ハイトワゴン2台──ダイハツ・タント vs スズキ・スペーシアカスタムをガチンコ比較!
収納力、走行性能、燃費性能…それぞれの項目を、現役レーシングドライバー×現役パパという僕の視点で徹底チェック。
「どっちを選んでも正解」なんて無責任なことは言いません。
大切なのは、あなたの“暮らし方”に合う一台かどうか。
さぁ、家族を乗せて、どっちのステアリングを握りますか?
収納力で比べる|“オムツ+ベビーカー+α”が余裕で積めるのはどっち?
パパになってから、クルマに求める条件がガラリと変わった。
昔はシートが低くて、コーナーでロールしない車が好きだった。
でも今は違う。「ベビーカーが乗るか?」
それが、真っ先に気になるポイントになった。
家族と出かけるとき、荷物の量はハンパじゃない。
- ベビーカー
- おむつセット
- おやつ・着替え・おもちゃ
- 妻の大きなトートバッグ
- ついでに僕のカメラや工具(笑)
つまり、「走る押し入れ」が必要になるわけだ。
📦 スペーシアカスタムの収納力
スペーシアは、床が低くて開口部が大きい。
リアシートを倒せばフラットな空間が広がり、荷室容量も広々。
さらに地味に嬉しいのが、助手席アンダーボックスやインパネ上のアッパーボックスなど、
「かゆいところに手が届く収納」が豊富な点。
これは、“細かいモノが多い育児生活”において、想像以上にありがたい。
🚪 タントの収納力と“使い勝手”
一方のタントが誇るのは、やはり“ミラクルオープンドア”。
ピラーレス+両側スライドドアの合わせ技で、ベビーカーごとスッと積める感覚は唯一無二。
抱っこしたままでも、荷物を片手で抱えていても、乗り降りが圧倒的にラク。
つまり、「収納というより育児動線の設計が優れている」という印象。
🧭 結論|収納力は“量”のスペーシア、“使い勝手”のタント
どちらも子育てユーザーの心を掴んで離さない理由がよく分かる。
- スペーシアカスタム:とにかく積める!中も小物もスッキリ整理!
- タント:積みやすい!乗せやすい!子育て中のパパママの“ストレスを減らす”構造が素晴らしい
僕個人としては、キャンプ道具や工具を積み込むことが多いので、開口部の大きいタントに軍配をあげたい。
でも、荷物の多い育児ママ目線では、スペーシアの“小技収納”はかなり魅力的。
これは“引き分け”といっても過言じゃない。
走行性能で比べる|子どもが寝ても安心な走りはどちらか?
親になってから「走り」に求めるものも変わった。
ドライビングプレジャーよりも、今は“寝た子を起こさないスムーズさ”のほうが大切。
でもだからといって、“走りが退屈”でいいわけじゃない。
毎日の運転は、パパにとって唯一の「ひとり時間」でもあるから。
🚗 タントの走り|しっかり感と安心感
ガソリン車でも、走り出しがしっかりしているのがタントの特徴。
特にカスタムRSターボモデルは、低速からトルクがしっかり出てくれるので、
合流・右折・坂道発進も不安がない。
サスペンションの設定も程よく締まっていて、ふらつきが少ない。
「軽自動車はフラつく」というイメージをいい意味で裏切ってくれる。
🚙 スペーシアカスタムの走り|優しさと静けさ
一方、スペーシアカスタムはマイルドハイブリッド+モーターアシストで、発進がめちゃくちゃ滑らか。
アイドリングストップからの復帰も静かで、
「気づいたら走り出してた」ってくらいスムーズ。
静粛性も高く、走行中も“子どもが寝てる車内の空気感”を壊さないのが魅力。
🏁 結論|走りたいパパのタント、家族を包むスペーシア
- タント:ドライバーが気持ちよく走れる。運転そのものが楽しい。
- スペーシアカスタム:乗る家族全員がリラックスできる。静かで優しい。
正直、ここは「何を重視するか」次第。
子どもを乗せながらも、走る楽しさを忘れたくない僕にとっては、
RSターボの加速フィールがあるタントに少し惹かれてしまう。
でも、育児のストレスを癒してくれるような“やさしいクルマ”としては、スペーシアの包容力は捨てがたい。
燃費で比べる|「塵も積もれば家計に効く」リアル家計視点チェック
かつて燃費なんて「まぁまぁ走ればいいでしょ」くらいに思ってた。
でも今や、ガソリン価格はレギュラーで180円超え。
通園・買い物・実家への帰省と、毎週何百キロも走るファミリーカーにとって、燃費は完全に“家計の要”だ。
⛽ スペーシアカスタムの燃費|マイルドハイブリッドの底力
スペーシアカスタムは全車マイルドハイブリッド搭載。
アイドリングストップ&減速時エネルギー回生で、
街乗りでも20km/L台前半は余裕で超える実力派。
カタログ上のWLTCモード燃費は最大25.1km/L(HYBRID GS)と、
軽ハイトワゴン界でもトップクラスの燃費性能を誇る。
⛽ タントの燃費|非ハイブリッドでも驚きの善戦
一方のタントは、ガソリンモデルのみ。
でも侮るなかれ──
CVT制御の緻密さと車両軽量化の工夫で、WLTCモード21.9〜22.7km/Lとかなり健闘している。
特にターボRSでも21km/L台をキープしているのは、ちょっと驚異的。
📊 結論|数字で選ぶならスペーシア、でもタントも“財布に優しい”
- スペーシアカスタム:実燃費でも22〜23km/L出るケース多く、長距離でも圧倒的に優位
- タント:ガソリンでも街乗り18〜20km/L前後と、毎日の足として全く問題なし
月に500km乗るとすれば、燃費差はほんの数リッター。
燃費の数値=“車の価値”ではないけれど、
毎月のガソリン代に響く数字であるのは間違いない。
「この差をどう捉えるか」──それも、パパの選択力だ。
【総合まとめ】僕が選ぶ“走れて使える子育てカー”とは?
ここまで読んでくださったあなたには、もう分かっていただけたはず。
スペーシアカスタムも、タントも、どちらも素晴らしい。
子育て世代のリアルなニーズに寄り添いながら、それぞれ違った魅力を持っている。
でも結局、クルマ選びってのは、「どんな日常を送りたいか」に尽きるんです。
比較ポイント | タント | スペーシアカスタム |
---|---|---|
収納・使いやすさ | ◎ ミラクルオープンで圧倒的乗降性 | ◎ 多彩な収納と床の低さが魅力 |
走行性能 | ◎ ターボの余裕と安定感 | ◯ 優しい加速と高静粛性 |
燃費 | ◯ 実用レベルで十分 | ◎ ハイブリッドで圧巻の低燃費 |
🚙 僕が見ているのは「数字」じゃなく「使い方」
たとえば、週末のキャンプ。
荷室に積むのはテントにタープ、クーラーボックスに娘たちの着替え、そして何より“たくさんの思い出”。
キャンプ場に着いたとき、片手に寝た次女を抱え、もう片方の手にはランタン。
そんな状態でも、ピラーレスの大開口で一気に荷物が積み込めるタントの便利さは本当にありがたい。
そして出先で雨が降ってきたとき、車内で着替えさせるためにサッと開けられるスライドドア。
抱っこしたままでも自然に乗せられる“導線”の設計が、育児のストレスをそっと和らげてくれる。
📦「積める」だけじゃなく「乗せやすい」が大事だった
スペーシアの“収納力の多さ”は確かにすごい。
助手席下のアンダーボックス、インパネの隠し棚、細かい配慮は正直感心する。
でも、僕が求めていたのは「どれだけ入るか」じゃない。
「どれだけラクに扱えるか」だった。
子どもは想定外の動きをする。
急に泣く、寝る、吐く、騒ぐ……(笑)
そんな毎日をクルマと一緒に走るには、ただの“スペック”じゃ対応できない瞬間がいくつもある。
だから、僕の中で決まった。
選ぶなら──タントカスタムRS
理由はひとつ。
「家族との時間が、ちょっとだけ楽になるから。」
僕にとってそれは、車を選ぶにあたって、
速さや燃費よりも、ずっと大切な基準になった。
それが今の僕と、家族4人の暮らし方に、いちばんしっくり来る答えだった。
🚗 最後に問います。
あなたが今、選ぼうとしているクルマ。
それは「スペックで決めていい」一台ですか?
それとも、「日々のストレスや小さな喜びを、どう支えてくれるか」で選ぶべき一台ですか?
クルマはただの乗り物じゃない。
家族を運び、時間を繋ぎ、思い出を積み重ねていく「器」なんです。
どうか、あなたにとって“ちょうどいい一台”と出会えますように。
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