2025年4月スタートのTBS金曜ドラマ『イグナイト ―法の無法者―』は、近年稀に見る“完全オリジナル作品”として話題を呼んでいます。
原作なしで挑む本作は、プロデューサー・畑中翔太の企画から始まり、脚本家・山田能龍や監督・原廣利ら映画畑の精鋭たちが集結。
この記事では、『イグナイト』の原作の有無やストーリー誕生の背景、脚本家・制作陣の詳細など、作品の根幹を担うクリエイティブチームに迫ります。
- 『イグナイト』が完全オリジナル脚本である理由
- 企画・脚本・監督を務める制作陣の背景と実績
- BABEL LABELによる新感覚リーガルドラマの魅力
『イグナイト』に原作はない!完全オリジナル脚本の魅力
原作なしで生まれた“火種”をテーマにした物語
『イグナイト ―法の無法者―』は、小説や漫画などの原作を持たない完全オリジナル脚本のドラマです。
物語の出発点は、「争いの火種を見つけて訴訟を仕掛ける」という前代未聞の弁護士ドラマという斬新なコンセプト。
依頼人を守る“防御型”の弁護士像ではなく、あえて争いを仕掛ける“攻撃型”の視点が、本作ならではのダークリーガル・エンターテインメントとして話題を集めています。
原作に縛られない自由な発想が、ドラマの世界観をより濃密に表現する土台となっています。
リーガルドラマの常識を覆す構成力に注目
従来のリーガルドラマといえば、被害者や依頼人の弁護が中心のストーリーが多く見られます。
しかし、『イグナイト』では訴訟そのものを仕掛けていくという攻めの構成が最大の特徴。
その背景には、司法制度改革以降、弁護士が増えすぎて仕事が取り合いになっているという現代社会のリアルな課題が反映されています。
視聴者に新鮮な驚きとスリルを与えるこの構成力こそ、完全オリジナル作品の強みと言えるでしょう。
企画・原案は畑中翔太氏が担当
弁護士業界の実態から着想を得たリアルな視点
『イグナイト』の企画・原案を手がけたのは、コンテンツスタジオ「BABEL LABEL」に所属する畑中翔太氏です。
畑中氏は本作の立ち上げに際し、弁護士の数が激増し、仕事を“奪い合う”ようになった現代の法律業界の状況に着目。
そこから「弁護士が争いを起こす側に回る」という発想を得て、この作品の構想がスタートしました。
実体験や社会の変化に根ざしたアイデアだからこそ、リアリティとフィクションのバランスが絶妙な作品に仕上がっています。
畑中翔太氏の過去作や作風とは?
畑中氏はこれまでにも、ドラマ『量産型リコ』や『絶メシロード』など、新しい視点で“日常のドラマ”を描く作品を手がけてきました。
その特徴は、派手すぎず、かといって地味でもない、等身大の人間ドラマと社会性を融合させた作風にあります。
今回の『イグナイト』では、そこに法という“武器”を使った人間の欲望と正義が加わり、これまで以上に骨太なドラマになっています。
企画の段階から脚本・演出陣を巻き込み、作り手主導の作品づくりが実現しているのも見逃せないポイントです。
脚本を手がけるのは山田能龍×山口健人のタッグ
舞台と映像、両方で活躍する山田能龍の筆致
『イグナイト』のメイン脚本を担当するのは、山田能龍(やまだ よしたつ)氏です。
山田氏は劇団「山田ジャパン」の主宰でもあり、舞台とテレビドラマの両分野で活躍してきた脚本家。
彼の脚本は、人物の内面描写とテンポのある会話劇に定評があり、舞台仕込みの迫力ある対話がドラマにも深みを与えます。
『イグナイト』では、“争いを仕掛ける側”という倫理的グレーゾーンを描きつつ、キャラの信念と正義が交錯する構成に期待が高まります。
ドラマ『イクサガミ』の山口健人も参加
さらに脚本協力として、山口健人(やまぐち けんと)氏も本作に参加しています。
山口氏はNetflixシリーズ『イクサガミ』の脚本を務めた新進気鋭のクリエイターであり、映像的感覚とスリリングな物語構成に長けた作風が特徴です。
山田氏とのタッグにより、舞台由来の緻密な会話と映像映えするダイナミズムが融合した、バランスの良い脚本世界が展開されると見られています。
今後の展開によって、どのような脚本構造で視聴者を“焚きつけていく”のかにも注目です。
監督は原廣利ら映画畑の精鋭陣が集結
『帰ってきたあぶない刑事』の原廣利が演出
『イグナイト』のメイン監督を務めるのは、映画『帰ってきたあぶない刑事』などで知られる原廣利(はら ひろとし)氏です。
映画的な画作りと、人物の“間”を生かした演出を得意とする原氏は、重厚で緊張感のある映像表現で本作の世界観を際立たせています。
ドラマでありながらシネマライクな演出を導入し、視聴者を法廷と人間ドラマの深層へと誘う構成に仕上げています。
映像と音楽演出で“焚きつける”世界観を体現
本作のもうひとつの魅力は、映像と音楽の一体化による没入感です。
原廣利監督をはじめとする演出陣には、Netflixシリーズや映画で実績を持つ精鋭が集結し、音と光を駆使したドラマ演出で“火をつける”演出が展開されます。
劇伴は森優太氏が担当し、感情の揺らぎや緊張をより深く描写。
視覚と聴覚を同時に刺激する演出設計により、『イグナイト』ならではの没入体験が生まれています。
制作会社はBABEL LABEL!ドラマ初参加の注目スタジオ
映画を中心に活躍するBABEL LABELとは?
『イグナイト ―法の無法者―』の制作を手がけるのは、近年映画界で注目されているBABEL LABEL(バベル・レーベル)です。
代表的な作品には『余命10年』『青春18×2 君へと続く道』『正体』などがあり、心に訴えるヒューマンドラマやリアリティ重視の作品を多く手がけてきました。
映画監督・藤井道人氏が中心となり、数々の国内外アワードも受賞。
映像と企画の質に徹底してこだわる制作スタイルが、テレビドラマでも高く評価されています。
地上波GP帯ドラマとしては初の挑戦
そんなBABEL LABELにとって、『イグナイト』は初の地上波ゴールデンプライム(GP帯)ドラマ参入となります。
映画で培った技術や感性を、週1放送の連続ドラマという枠組みの中でどう表現するかが大きな注目ポイントです。
畑中翔太氏をはじめとする社内クリエイターたちが企画から脚本・演出までを一貫して関わるスタイルは、地上波においても新鮮な試み。
“映画クオリティ”のドラマ制作を実現した『イグナイト』は、今後のドラマ制作の新たなモデルとなる可能性を秘めています。
『イグナイト』原作・脚本・制作陣まとめ
完全オリジナルならではの展開に注目
『イグナイト ―法の無法者―』は、原作なしの完全オリジナル作品として制作された、希少な連続ドラマです。
脚本・演出・制作すべてが一体となって練り上げられた本作には、型にはまらない自由な発想と社会性が込められています。
従来のリーガルドラマとは一線を画し、視聴者に常に“次の一手”を想像させる構成が魅力です。
脚本家・監督・制作陣が作る新たなリーガルドラマ像
山田能龍、山口健人という二人の脚本家に加え、原廣利監督やBABEL LABELの制作力が融合したことで、エッジの効いた映像と物語が完成しました。
法を“焚きつける”という逆転の発想をドラマに落とし込んだことにより、これまでにないアウトローな弁護士像が誕生。
今後のストーリー展開やキャラクターの変化を楽しむとともに、脚本家や制作陣の手腕にもぜひ注目して視聴してみてください。
- 『イグナイト』は原作なしの完全オリジナル作品
- 企画・原案はBABEL LABELの畑中翔太氏
- 脚本は山田能龍氏と山口健人氏が担当
- 監督は『帰ってきたあぶない刑事』の原廣利氏
- 制作は映画畑で評価の高いBABEL LABELが初参加
- 社会のリアルを反映した革新的リーガルドラマ
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