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【プジョー2008】 ガソリン・ディーゼルどちらがベター?グレード選びから新車/中古まで後悔しない選び方ガイド

その選択が、未来の走りを変える!

街を走るプジョー2008を見かけるたび、ふと心がざわつく瞬間がある。SUVのカタチをしていながら、どこかクーペのような艶があり、無骨さの中にフレンチらしい色気が宿っている。そんな一台だ。

僕にとってプジョーは、ただの輸入車ブランドではない。かつてRCZに乗っていた時期があり、そのダブルバブルルーフに乗り込むたび、まるで美しい機械と対話するような感覚を味わっていた。あの独特のステアフィール、ボディのしなやかな動き……あれほど“走り”に感性を宿したクルマは、他にはなかった。

だからこそ、プジョー2008という存在にも自然と惹かれてしまう。そして、いざ買うとなれば、そこには真剣な選び方が求められる。ガソリンとディーゼル、どちらを選ぶべきか?グレードは?新車か中古か?「なんとなく」で決めれば、きっとあとで後悔する。

なお、この記事では電気自動車である「e-2008」には触れない。なぜなら、これは“エンジンで走る歓び”と真正面から向き合うためのガイドだからだ。EVの存在価値を否定するつもりはない。ただ、エンジンの息づかいを愛し、走る時間に“物語”を求める人に向けて──僕はこの言葉を届けたい。

レーシングドライバーとして数多くのマシンを乗り継ぎ、家族と日常を共にしながらも、いまだ走りに心を奪われ続ける僕だからこそ書ける、“後悔しないプジョー2008の選び方”。この記事が、あなたのカーライフにとっての新たなスタートになれば、こんなに嬉しいことはない。

  1. プジョー2008とは?──唯一無二の存在感
  2. ガソリンかディーゼルか──走りと燃費の本音比較
    1. 1.2 L PureTech ガソリンターボエンジン + EAT8 (ガソリンモデル)
    2. 1.5 L BlueHDi ディーゼルターボ + EAT8 (ディーゼルモデル)
    3. どちらを選ぶべきか──用途と感性が判断のカギ
  3. グレード別の違いとおすすめは?【GT・アリュール・ファーストエディション】
    1. 主なグレード構成と年次変化
    2. 各グレードの特徴
    3. すべてFF(前輪駆動)──SUVらしさと実用性のバランス
    4. “おすすめ”はどれか?
  4. 新車で買う?それとも中古?後悔しない判断ポイント
    1. 新車を選ぶメリット──安心感と最新装備、そして“ゼロからの付き合い”
    2. 中古車を選ぶメリット──価格メリットと“装備の掘り出し物”
    3. ファイナルアンサー──あなたに合うのはどちら?
  5. こんな人にはこの一台!用途別おすすめパターン
    1. ◆ 街乗り中心で気軽に使いたいあなたへ──「Allure(中古)」
    2. ◆ 高速道路での移動が多いあなたへ──「GT BlueHDi」
    3. ◆ 装備も走りも、すべてに満足したいあなたへ──「GT(ガソリン)」
    4. ◆ 他の人とかぶりたくないあなたへ──「First Edition(中古)」
    5. ◆ お買い得感を大切にしたいあなたへ──「GT Line(中古)」
    6. ◆ 用途別・おすすめグレード早見表
  6. まとめ──あなたにとっての「正解」はこの一台

プジョー2008とは?──唯一無二の存在感

SUVというジャンルにおいて、「どれも似たようなクルマばかりだ」と感じている人も少なくないだろう。角ばったデザインに、力強さを演出する樹脂フェンダー、大径タイヤ。確かに機能としては合理的だが、心を震わせる何か──“魂”のようなものは感じにくい。

そんな中で、プジョー2008はまるで異質なオーラを放っている。フロントグリルの迫力、獣のようなLEDシグネチャーライト、そして流れるようなショルダーライン。コンパクトSUVという枠に収まりきらない色気と気品が、このクルマにはある。

実際のボディサイズは、全長4,305mm×全幅1,770mm×全高1,550mm。日本の都市部でも取り回しやすく、立体駐車場にも収まるサイズだが、2008が放つ存在感はそれ以上だ。狭い路地に佇んでいても絵になるし、首都高の高架下を流していても、ただの“移動”がドラマになる。

インテリアに目を移せば、そこに広がるのはまさに“未来”。プジョー独自のi-Cockpitは、一般的なクルマとは一線を画すドライビング体験を与えてくれる。小径ステアリングホイールを握ったまま、視線をあまり動かさずにメーターを読み取れる。視線移動が少ないということは、それだけ運転に集中できるということ。これは、レースの世界でドライバーがタイムを削る際にも極めて重要な要素だ。

さらに、シートポジションやペダルレイアウトも秀逸で、ドライバーズカーとしての資質をしっかりと感じさせてくれる。2008は、SUVというジャンルでありながら、まるでホットハッチのようなドライバーとの一体感を追求している。その一体感こそが、走りに「心地よさ」を与える。

そして何より──このクルマには“プジョーらしさ”が色濃く宿っている。ドイツ車のような無骨さでも、日本車のような実用一辺倒でもない。どこか余白があり、感性に訴えかけてくる空気感。それはまるで、RCZに乗っていた頃の記憶を呼び覚ますような、甘くて、少し切ない情緒すら感じさせる。

プジョー2008とは何か? それは単なる移動手段ではなく、“人生を映し出す鏡”だと僕は思っている。忙しなく過ぎていく日々の中でも、このクルマと過ごす時間にはちゃんと意味がある。ハンドルを握り、街を走り、時に遠くへ旅する。そのすべてが、記憶になる。そしてその記憶が、また次のステアリング操作をやさしく導いてくれる。

そう、2008は「SUV」という言葉では語り尽くせない。もっと感情的で、もっと個人的で、もっと自由な存在。これは、ただの“クルマ”じゃない。あなたの人生に、とっておきの物語を添えてくれる──そんな相棒だ。

ガソリンかディーゼルか──走りと燃費の本音比較


プジョー2008を選ぶ際、まず向き合うべきは「ガソリンか、ディーゼルか」。どちらも正規代理店で新車購入が可能であり、選び方次第で“走りの歓び”をより濃密に感じられる。

1.2 L PureTech ガソリンターボエンジン + EAT8 (ガソリンモデル)

この1.2L PureTechは、国内正規で導入されている基本モデル。軽快さと扱いやすさに優れ、街乗りから週末の高速巡航までストレスなくこなせる。特に市街地や短距離の使用が中心なら、このエンジンがもたらす心地よさは大きな魅力だ。

1.5 L BlueHDi ディーゼルターボ + EAT8 (ディーゼルモデル)

2022年から日本正規ディーラーでも販売が開始されたディーゼルモデル。最大トルク300 Nmを低回転域から発揮し、アクセルだけで走りのリズムを体感できる。高速主体のドライブが多いなら、このモデルの燃費とトルク性能は明確なアドバンテージとなる。2025年5月には価格も30万円引き下がり、より手に取りやすくなっているのも重要な要素だ。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

どちらを選ぶべきか──用途と感性が判断のカギ

日常の買い物や通勤、子どもの送迎など都市使用が主なら、軽やかなタッチと扱いやすさのある**ガソリンモデル**がおすすめ。日常を淡々とこなしながらも、気持ち良さが伝わる相棒だ。

一方で、週末のドライブや高速道路利用が多い人、燃費コストや走りの余裕感を求める人には、**ディーゼルモデル**が理に適った選択。特に低回転域のトルク感とWLTC 20km/L以上という実燃費的なメリットは光る。

どちらにもプジョーらしい“感性”と“設計の意図”が備わっている。スペック表ではなく、自分の右足が踏んだ瞬間に心がどう反応するか──そこで決まるあなたの「正解」を大切にしてほしい。

グレード別の違いとおすすめは?【GT・アリュール・ファーストエディション】

プジョー2008は、コンパクトSUVでありながら“選ぶ楽しさ”がしっかり設計されたモデルだ。ここでは日本市場で販売された主なグレードを整理し、それぞれの特徴と魅力を紐解いていく。

主なグレード構成と年次変化

各グレードの特徴

モデル名 エンジン/駆動方式 トランスミッション 主な特徴
2008 Allure 1.2L PureTech ターボ(ガソリン)
前輪駆動
EAT8(8速AT) ベーシックだが快適装備が充実。価格と実用性のバランスが高い。
2008 GT Line(〜2021) 同上 EAT8 ブラック加飾や18インチホイールなど、スポーティ仕様。2021年で廃止。
2008 GT(現行) 1.2L PureTech ターボ または 1.5L BlueHDi(ディーゼル)
いずれも前輪駆動
EAT8 上級装備が揃ったバランスモデル。アドバンスドグリップコントロール搭載。
e-2008 GT BEV(電動)
モーター駆動・前輪駆動
シングルスピード EV専用モデル。急速充電対応。※本記事では対象外

すべてFF(前輪駆動)──SUVらしさと実用性のバランス

プジョー2008はその外観から「4WDモデルもあるのでは?」と思われがちだが、すべてFF(前輪駆動)。これは雪国や悪路走破性重視の人にとっては物足りなさかもしれないが、逆に都市部メインで使うユーザーにとっては、無駄のない設計だと言える。

特にGTグレードに搭載される「アドバンスドグリップコントロール」は、前輪駆動ながらも電子制御で雪道や砂利道などの滑りやすい路面に対応する機能。実際にテストコースで体感したが、スノーモードでの登坂性能は驚くほど高く、過度な4WD信仰に一石を投じるレベルだ。

“おすすめ”はどれか?

なお、First EditionはGTベースの特別仕様車で、限定ボディカラーや専用インテリアなどプレミアムな内容。中古市場で見かけたら、一期一会の出会いを大切にしたい。

グレード選びは、単に“装備”の差を見るだけではなく、「どんな風にこのクルマと日々を過ごすか」を描く作業でもある。スペック表の先にある“自分の暮らし”を想像しながら、選んでほしい。

新車で買う?それとも中古?後悔しない判断ポイント


「新車にするか?中古にするか?」──これはクルマ選びの中でも、実に悩ましい問題だ。価格、保証、状態、タイミング……どれも無視できない要素だが、プジョー2008の場合、どちらを選ぶかで“カーライフのリズム”まで変わってくる。

新車を選ぶメリット──安心感と最新装備、そして“ゼロからの付き合い”

新車の最大の魅力は「一切の妥協がないこと」だ。誰も乗っていないシートに腰を下ろし、すべてのパーツが新品という感覚。それだけで、心はふわりと高揚する。

また、プジョー正規ディーラーから購入する新車には、3年または10万kmの新車保証が付き、メンテナンスプログラム「プジョー・メンテナンスプラス」や延長保証も選べる。電子制御装備が多い2008にとって、こうしたサポートの存在は大きい。

さらに、最新の仕様(2023年マイナーチェンジ後)では、フロントマスクやデイタイムライト、デジタルコクピットの表示内容がアップデートされており、見た目も中身も“今っぽさ”が際立っている。新しさに価値を見出す人には、迷わず新車を勧めたい。

中古車を選ぶメリット──価格メリットと“装備の掘り出し物”

一方で、中古車という選択肢も侮れない。特に2020〜2022年モデルのGT Lineや初期型GTは、上級装備が充実していながらも、価格は新車より50〜100万円以上安くなっているケースもある。

しかも、中古市場では廃止済みのグレード(例:GT Line)や、限定仕様のFirst Editionなども出回っており、“今は買えない装備構成”に出会えるチャンスがある。これは中古車ならではの魅力だ。

ただし、注意すべきはメンテナンス履歴や保証状態。必ず「ディーラー整備記録付き」「認定中古車」「保証継承可」の車両を選びたい。プジョーは正規ディーラーによるアフター体制が整っているため、プジョー認定中古車(Spoticar)の利用をおすすめする。

ファイナルアンサー──あなたに合うのはどちら?

こんな人は「新車」 こんな人は「中古」
故障の心配をしたくない 少しでも安く、装備を充実させたい
新しいデザインや最新装備を体感したい 旧型の顔や限定グレードに魅力を感じる
長く1台と付き合っていきたい 2台目やセカンドカーとしてコスパ重視

大切なのは、“金額の差”ではなく、“心の納得感”だ。どちらを選んでも、2008というクルマの本質は揺るがない。自分がどんなカーライフを送りたいか──そこを起点に選ぶべきだろう。

こんな人にはこの一台!用途別おすすめパターン


クルマ選びって、悩ましいですよね。カタログを見ても、グレード名や装備の違いがよく分からなかったり、結局どれが自分に合っているのか見えてこなかったり。
でも、心配しないでください。ここでは「あなたの使い方」に合わせて、ぴったりのプジョー2008を見つけるお手伝いをします。

基本的には新車購入を前提にご紹介しますが、中には「今は新車で買えないけれど、中古でなら出会える」グレードもあります。
そうした選択肢も含めて、用途別にやさしく丁寧にご案内していきますね。

◆ 街乗り中心で気軽に使いたいあなたへ──「Allure(中古)」

通勤やお買い物がメイン。週末にちょっとした郊外ドライブも楽しみたい。そんなあなたにぴったりなのが、ガソリンモデルのAllure(アリュール)です。

Allureは必要な装備がしっかり揃っていながら価格を抑えた、まさに“賢い選択”。コンパクトなボディは都内でも扱いやすく、運転に自信がない方でも安心して乗れます。

ただし、現在は新車での販売は終了しており、中古車市場での流通のみとなっています。
状態の良い認定中古車を探せば、手ごろな価格で“はじめてのプジョー”を体験できるはずです。

◆ 高速道路での移動が多いあなたへ──「GT BlueHDi」

お仕事や趣味で、月に何度も高速道路を使う方には、ディーゼルエンジンのGT BlueHDi(ジーティー ブルーエイチディーアイ)がおすすめです。

低回転から力強く伸びるトルクで、長距離ドライブでもストレス知らず。
しかも燃費はWLTCモードで20.8km/Lと優秀。給油の回数が減り、財布にもやさしい1台です。

高速道路を流すように走る──その静かで安定した乗り味は、ちょっとした旅を特別なものに変えてくれます。

◆ 装備も走りも、すべてに満足したいあなたへ──「GT(ガソリン)」

「どうせなら、全部入りのモデルを選びたい」。そんな欲張りな希望に応えてくれるのが、GT(ジーティー)です。

上級装備が標準で備わっており、見た目も走りも高級感たっぷり。
小径ステアリングによるダイレクトな操舵感や、i-Cockpitの未来的な操作感は、運転する楽しさを教えてくれます。

街乗りでもロングドライブでも、“ちょっといい時間”を過ごしたい方にぴったりです。

◆ 他の人とかぶりたくないあなたへ──「First Edition(中古)」

限定モデルという響きに心惹かれるあなたには、First Edition(ファーストエディション)が向いています。

デビュー時の特別仕様車で、専用のボディカラーや内装が特徴。流通台数が少なく、中古でしか出会えない希少なモデルです。

他人と同じじゃつまらない。そんな“こだわり派”のあなたにこそ選んでほしい一台です。

◆ お買い得感を大切にしたいあなたへ──「GT Line(中古)」

コスパを重視しながらも、装備には妥協したくない──そんなあなたには、GT Line(ジーティーライン)がおすすめ。

2021年まで販売されていたグレードで、現行GTに匹敵するほどの装備を備えながら、中古市場では比較的リーズナブルな価格で流通しています。

価格と満足度のバランスを求める方にとって、最も“賢い選択肢”かもしれません。

◆ 用途別・おすすめグレード早見表

あなたのタイプ おすすめモデル 理由
街乗り中心、価格重視 Allure(中古) 中古でお得に手に入る。装備も十分
高速利用が多く、燃費重視 GT BlueHDi(新車) トルクと燃費性能に優れる
走りも装備も満足したい GT(ガソリン・新車) 走行性能も見た目も装備も◎
希少性を求めたい First Edition(中古) 特別仕様の限定モデル
コスパで選びたい GT Line(中古) 上級装備付きで価格は割安

プジョー2008は、グレードによってそれぞれに異なる個性と魅力を持っています。
あなたが大切にしたい時間、こだわりたい価値観──それを映し出してくれる1台を、ぜひ見つけてください。

まとめ──あなたにとっての「正解」はこの一台


クルマ選びに迷う時間は、決して無駄じゃありません。
それは、あなたの未来の時間──通勤も、休日も、家族との何気ない一瞬も──を、ちゃんと大切にしたいという気持ちの表れだからです。

プジョー2008というクルマには、そんな「時間を美しく切り取る力」があります。
フランス車特有の洗練されたデザイン、感性に響くインテリア、そしてステアリングを握ったときにふと感じる“しなやかさと芯”──それらがひとつになって、日常を少しだけ豊かにしてくれる。

試乗で触れたその一瞬、あの独特なドライビングポジションや、ステアフィールの絶妙な軽さに、僕の中の「走りたい自分」が静かに目を覚ましたのを今でも覚えています。
これは、単なる移動手段じゃない。人生に寄り添う相棒だ。そう思わされたんです。

ガソリンかディーゼルか。GTか、中古でしか出会えない特別な一台か。
悩むのは当然。でも、その悩みの先にこそ、“あなただけの一台”が待っています。

そして、ちなみに──
僕が選ぶなら、中古のGTです。

やっぱりね、“GT”っていう響きだけで、心がざわつくんですよ。
昔からそう。レーシングドライバーの血が騒ぐというか、もう条件反射みたいなものです(笑)。

中古でいいんです。むしろちょっと走り込まれたGTの方が、クルマとしての色気がある気がして、僕は好きなんです。

フランス車って、そういう“理屈じゃないところ”で人の心を動かしてくる。
だから、プジョー2008に惹かれているあなたのその感覚──それは、きっと間違っていません。

どうぞあなたにとっての「正解の2008」を見つけてください。
そしてそのクルマが、あなたの人生をちょっとだけオシャレに、ちょっとだけ豊かにしてくれることを、心から願っています。

峯村翔

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